英語塾GRIT

高校生で英検準1級・1級/CEFR B2を目指す和歌山市の英語塾

6月10日「中学英語と高校英語の違い(英文法)」

塾に来てくれる生徒には2タイプの生徒がいます。まずは、英語を苦手として来てくれている生徒です。多くの塾に関してはほとんどの生徒がこちらに当てはまると思います。GRITに関しては少し異なっていて、学校の授業は問題ないけれども中学生の間に英検準1級を取得したい、高校生で英検1級を取得したい、そのように先取り学習や学校学習内容の範囲外の学習を望んできてくれている生徒もいて、比率は7:3程度です。

 

英語を苦手としてきてくれている生徒に関しては「中学生の頃は英語が得意だったのに、高校生になってから苦手になって高校では学校の定期試験でも模試でも点数がとれなくなってしまった。」と話している生徒も多く、昨年は涙を流しながら話してくれた生徒もいました。これは非常に考えさせられる内容で、英語学習に原因があるのか、それ以外に原因があるのか、ずっと考え続けています。

 

数回にわたって、「中学英語と高校英語の違い」ということで文法や長文など、英語や学習に関わることをお話したいと思っています。

 

文法の学び方

 

まずは文法の定義ですが、「言語のルールであり、語の並べ方のルール」のことです。したがって文法学習で最も効果的な学習は以下の2つです。

  • 文法の解説を覚えること
  • 英作文やスピーキングの演習を通して、語(句)を並べながら学習すること

 

GRITで初めに行う文法の学習は解説を覚えることです。基本的には週1単元、自分の持っている解説書を見て解説を覚え、自分の言葉で解説を説明してもらっています。実は100数ページの高校英文法の解説プリントを作ったのですが、生徒の話によると「分かりやすい」そうです。わかりやすいプリントは生徒が努力をしなくなる原因にもなるので今では配布するのをやめています。

 

どこまで覚えるか

 

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(24冊すべて国内・海外出版の文法書です)

 

最近生徒から興味深い質問をされることが増えました。今月だけでも2度「先生、文法の解説書はどれだけ覚えればよいですか?」という質問をされました。この質問は私にとって非常に考えさせられる質問で1人目の生徒に質問されたときに返答するのに数秒かかりました。

 

おそらく中学生の頃は文法をどれだけ覚えればよいかということを考えたことはないと思います。学校で教えられたこと、教科書にのっている文法をすべてしっかり覚えて、結果、学校の定期テストでも高得点を取得できていたと思います。一方で高校で使用する文法書は、中学の文法と比較すると量が圧倒的に異なります。ただ、学校のテストや入試には基本的にはすべてから出題されるのでどれが必要か、どれが必要でないか選別して学習していると抜けが出てしまい点数につながらないといった具合です。ですので、「先生、文法の解説書はどれだけ覚えればよいですか?」という質問に対する回答は「極力すべて」です。

 

解説をすべて覚えるのは不可能か?

 

まずは私に関してですが、基本的にはすべて覚えています。授業準備なしでも「時制」「関係詞」「比較」「否定」など文法のトピックを与えられると30-40分程度で解説できます。生徒の皆さんにとってはよくみる光景だと思います。

 

現高1生や高2生は「先生なんでも知ってますね」と話してくれるのですが、現高3生は私が文法が得意でなかったと知っているので少し驚いている生徒もいるようです。もともとは文法自体はそこまで得意ではなかったのですが、自粛期間家にいるほかなく、昨年はコロナの影響もあり生徒も集まらず閑古鳥が鳴いていたので空いた時間に文法書を読んでいると、ある程度は覚えられていました。もちろん抜けている部分、忘れてしまう部分もあるので今でも寝る前に文法書を読むことも多いです。英語の英単語は60万単語程度あるようですべてを覚える気にもなりませんが、文法に関しては400ページ程度です。そのうち根幹になっている部分はそこまで多くないので、その気になれば覚えられるのが英文法です。

 

生徒から上がってくる声としては「絶対無理、1週間なんかで覚えられない」ということです。「やる前からできる、できないを決めつけるな。1週間全力でやってみてから判断しろ」と思い伝えています。今年の春講では、週2単元、解説の丸暗記という課題を新高1生、新高2生に課し、ほとんどの生徒が達成しました。1か月半で高校英文法1周を全生徒がやり遂げ、おそらくですが他塾ではこの強度で学習させることは不可能だと思います。周りがやっていないからできないと感じるだけで、やる環境になればやるしできるということです。もちろん、覚えた内容は忘れてしまうので2~3周は繰り返し学習をする予定です。

 

ライブ講義か解説書かビデオ講義か

 

 先日、非常に興味深い体験がありました。高3生の女子生徒ですが、いつも通り「来週までに分詞構文を予習してきてください。」ということで課題を与えました。英語が苦手な生徒にとっては分詞構文は苦手な分野の1つだと思います。その生徒に関しても「分詞構文?」そのような困った表情を浮かべていました。

 

授業当日、授業の冒頭で分詞構文がきちんと理解できているか10分~15分程度で確認しました。1対1で話をしていたのですが内容を確認する限り確実に理解できていました。ただ、問題を解いてみない限りは本当に理解できているかはわかりませんので、問題を解かせてみるとほとんどの問題を正解してました。

 

「分詞構文は得意だったのかな?」と尋ねてみると、「今回、初めて分詞構文がわかりました。」と答えてくれました。詳しく話を聞いてみると、学校の授業を聞いてもよくわからなかったようですが、解説書をしっかり読んでみると理解できた、ということです。

 

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有名なラーニング・ピラミッドの理論です。学習の方法と、その方法による理解の定着がどの程度になるかという理論です。私たちが「授業」と聞いてまず1番に想像するのは講義による一斉授業ですが一斉授業による学習の定着率は5%程度です。最も学習効果の低い学習法で知識をインプットさせるという目的での一斉授業を私がやめた理由もここにあります。何度説明しても生徒は教えたことを忘れてしまいます。また、「音声からの情報よりも文字からの情報の方が速く、正確でもある」ので実は参考書を使った学習の方が学習効果は高いです。もちろんそれだけでは不十分ですので、予習用に動画での補助教材を渡し、授業では文法の内容を討論をしたり、英作文を書いてもらったり、そして生徒が私に文法を教える、という形で理解を定着につなげるのがGRITの文法学習です。

 

教えること自体は非常に簡単です。内容を説明し「わかりましたか?」と聞くと生徒は「分かりました」と答えると思います。ただ、理解を定着させ、その定着を継続させることは非常に難しいです。また、どこまで教えて、どこからを自分で考えさせるか、それも非常に難しいです。学校の英語の授業時間は週5~6時間、塾の授業時間はせいぜい週1~2時間です。普通に勉強させれば学校には敵いません。それも難しいです。

 

文法を解説しプリントを解かせる程度の学習では、塾は学校には敵わない、それは教える側も教わる側も認識しておく必要があると思います。

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