昨日から『プラハの春』という本を読み始めました。
プラハの春という言葉自体はなんとなく世界史や現代社会で学習し聞いたことがあるという方も多いのではないかと思います。1968年にチェコスロバキアという社会主義国家で起きた自由主義運動で、結局はソ連の介入により失敗するのですが、世界史の転換点となった大きな出来事です。
本書では、「プラハの春」を背景に、社会の変化と日本人外交官の男性とプラハの春の社会運動に関わった1名の女性の禁断の恋愛が描かれています。著者は当時実際に東欧に駐在していた外交官の方で、ストーリーの多くは史実がもとになっているようで描写が非常にリアルに感じられます。
私は東西冷戦の時代をぎりぎり知らない世代で、社会的な出来事に関しては2000年以降の記憶しかありません。1990年代以前に関してぱっと思い浮かぶのがバブル経済ですが、バブルへの憧れはありません。もしできるなら体験してみたかったと思うのが東西冷戦で、ベルリンの壁崩壊はリアルタイムで見たかったと思うことはあります。
ただ、私が子どもの頃は東西冷戦の名残が残っていて子どもの頃に祖父にもらった地球儀には「ソ連」や「ビルマ」という国名が記載されていた一方でそのすぐ直後に購入した地図帳には「ソ連」や「ビルマ」という国名は無くなっていたので、「どうしてだろう」と思ったことは覚えています。
大人になりプラハに2度訪れたことがありました。1度目はヨーロッパを1人で旅をしていた時、2度目はイギリスの大学院留学中のクリスマス休暇で1週間チェコのプラハとチェスキークルムロフという小さな村に滞在しました。
まずプラハですが、このような感じでした。
赤い屋根が特徴的で、おとぎの国を感じさせてくれる愛らしい街でした。本を読んで知ったのですが、プラハは第二次世界大戦で大きな戦場とならなかった都市の1つで建造物や文化財などがそのままの状態で保存されているようです。
私はあまり興味はなかったのですが、旅のメインの1つはクリスマスマーケットでした。写真を撮らないので、引用になりますが実際にこのような感じでした。
一生に一度は行きたい!ヨーロッパの美しいクリスマスマーケットTOP10【ランキング2017】 | TABIZINE~人生に旅心を~
色々店が出ていたので、食べ歩きをしたりホットワインを飲んだり、ガラス細工のお土産を買ったり、日本では普段しないようなことを楽しむことができました
プラハの旅で最も印象に残っている場所は、ユダヤ博物館でした。ナチスによって迫害を受けていた当時の人々の生活を知ることができ、また、壁に敷き詰められた小さな文字、ホロコーストで亡くなった無数の人々の名前と生年月日でそれがわかったときに涙が溢れしばらく動くことができませんでした。
1週間のうちの2日、クリスマスイブとクリスマスはチェスキークルムロフという小さな村に滞在しました。
チェスキークルムロフ - チェコ 世界遺産の旅【HIS】 (his-j.com)
クリスマスイブの夜は一晩中鐘の音が鳴り響いてとても風情がありました。翌朝、小さな教会を訪れ誰もいなかったのですが、一人の男性が教会のパイプオルガンを演奏していてその場面もよく覚えています。
訪れたことがある場所は情景をイメージしながら読み進めることができます。当時の複雑な歴史的背景について学ぶこともできますが、主人公と東欧の女性の恋愛模様が緩衝材の役割になっていて非常に読みやすい本です。
私は東欧の方と恋をしたことはありませんが、セルビアという東欧の国を訪れたときに道案内をしてくれた方と食事しセルビアやセルビアの歴史について話を聞かせてもらう機会がありました。皆背が高く、美男美女ばかりで、旅行者に対してもフレンドリーで素敵な方ばかりでした。