昨日の授業では中3生の1名の生徒が英検2級の英作文、高3生の1名の生徒が英検準1級の面接対策の学習を行いました。
まず2級の英作文ですが"Do you think more and more people will buy secondhand products in the future?(あなたは今後ますます多くの人々が中古品を買うようになると思いますか?)"というトピックで2級の英作文としては比較的書きやすいトピックだろうと思います。
その生徒ですが、2つの目のボディの1文目に「古すぎて売り物にならない商品を人々は買うことができる」という文を書こうとしていたのですがうまく書くことができていなかったので「その文は"too to構文"か"so that構文"で書くことができますよ」とヒントを与えました。
このヒントを出す前に考えたことは
- ①自分だったらこの英文をどう書くか
- ②so that構文とtoo to構文のどちらが書きやすいか
- ③生徒はどちらを選び、どこにつまずくか
①②に関してはぱっと見ですが"so that構文"の方が書きやすそうな気がしたのでso that構文で考えましたが、1か所どうしても違和感のある表現になってしまいtoo to構文に直しました。「おそらく生徒もso that構文から書き始めて違和感に気づいてtoo to構文に書き直すだろう。ただ、too to構文で書いたときにうまく書くことのできない表現(中3の段階では習っていない表現を使わなければ書くことができないので、そこに関しては丁寧に解説しよう)」と30秒程で考えた上で「その文は"too to構文"か"so that構文"で書くことができますよ」というヒントを与えました。やはり生徒も同じようにso that構文から考え、その後too to構文に書き直していました。
so that構文で書いた場合"People can buy the products which are so old that people cannot sell them."となりpeopleを2回使わなければならない文になります。受動態で書いても"People can buy the products which are so old that they cannot be sold."となり文法は間違えていないのですが、関係詞節に接続詞"that"が含まれ冗長に感じ、避けた方が良いと思います。
一方でtoo to構文で書いた場合は"People can buy the products which are too old to be sold."となり繰り返しのpeopleや代名詞のthem、接続詞のthatも書かなくて済みますのでよりすっきりした文となります。ただ、中3で習っていない表現がto不定詞の受動態で"to be sold"の使い方は少し丁寧に解説しました。sellも使い方が複雑な動詞で、「能動受動態(能動態の要素も受動態の要素も持った動詞)」ですが、今回に関しては他動詞として使って問題ないと思います。
さて、問題はここからでした。生徒は「古すぎて売り物にならない商品を人々は買うことができる」というアイディアを使いたかったのだろうと思いましたので、あえてこのアイディアを使いましたが「古すぎて売り物にならない商品を買うのが誰か?」、それがイメージできない以上2文目以降を続けることができません。これも想定していたことでしたが、案の上、1文書いて止まってしまい2文目を続けることができませんでした。
最もわかりやすい例が、『先進国で廃棄された衣服が後進国に運ばれ後進国の人々が使っている』という事例で、海外のニュースではよく取り上げられているトピックです。ですので、今話した内容になりますが「『例えば、先進国の人々が使わななくなった製品を後進国の人々が買って、使うことができます。』という英文を書いてください。」と伝え、その生徒もミスのない英文を書いてくれていました。
2文を続けると「古すぎて売り物にならない製品を人々は買うことができます。例えば、先進国の人々が使わななくなった製品を後進国の人々が買って使うことができます。」となります。日本語では少し物足りない感じもしますが、意味は通じていますので英検2級であればこの程度書くことができていると十分です。
英検準1級の面接試験対策でも同様で、より社会性の高いトピックに対して「アイディアが出てくるか出てこないか」という話になりました。例えば昨日の面接試験対策では、「日本の人々は医療サービスに頼りすぎているか」という質問がありましたが、そのようなトピックに対しても瞬間でアイディアを出して英語で答えなければなりません。フィードバックを行ったときにプロコン両面からアイディアを紹介し、英語で伝えました。
教える側に出来るのはここまでで、そこからは自身の振り返りが重要です。GRITでは訂正表を使って、授業の最後にまとめを行っていますが、文法や語法の間違えだけでなく英作文や面接の内容に関しても「どうすればもっと上手に答えることができただろう」と振り返ることが重要です。