昨日、『四季 夏』という本を読み終えました。
印象に残っているのは主人公の四季と秘書の各務が別れるシーンで、『初めて出会った場所(回転木馬)』について回想したシーンでした。『最初に会ったのは、どこだったか覚えてる?』『はい、回転木馬です』『そう』『どうか握手を』という短いやり取りですが、個人的にはこのやり取りは蛇足のようにも感じたので著者の意図があるようにも感じました。
回転木馬(メリーゴーランド)はよく季節の移り変わりの比喩として使われていて、ハウルの動く城の主題歌『人生のメリーゴーランド』や、私の好きなアーティストの遺作"Hurry Go Round"という曲でも人生の輪廻転生が描かれています。
当たり前のように時間は進んでいるように感じますが、もし年号や元号がなければ人生は進んでいるというより回っているように感じるかもしれませんね。