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【5月29日】賢くなるために何ができるか

土曜日の私が担当している英会話授業では、授業の冒頭でトピックを与え簡単なスモールトークを行っています。昨日の授業では2クラスでは「趣味について」、最上学年のクラスでは"How can you become smarter?(どうすればより賢くなれるか)"というトピックについて英語でディスカッションを行いました。

 

生徒とディスカッションをして思ったのが「アイディアはあるが、浅い」と感じました。おそらくですが「何か達成した経験が少ないので、達成の仕方を知らない、言葉だけはうまく選んでいるけれども、少し深い質問をすると答えられなくなってしまう」、そのようなやり取りでした。9割以上は英語でディスカッションをしましたが、日本語に直した上で後ほどやり取りの内容も紹介したいと思います。

 

まず、学業成績=IQ(頭の良さ)×学習時間×学習効率×モチベーションという式で表されることがあります。どれもが重要なファクターで、東大や医学部に合格する生徒はどれもが非常に高い数値なのだろうと思います。前回の授業では「学習効率」に関して「スケジューリング」と「復習の質」について話をしたので、今週はIQ(頭の良さ)について話をしました。

 

「頭が良い」とは何か、様々な定義の仕方があると思いますが私は次のように解釈しています。

  • 解への複数のアプローチを持っている
  • 類似点、相違点を見つけることができる
  • 多面的に物事を見ることができる
  • 記憶力、空間認識能力、計算処理能力が高い
  • 論理的に物事を考えることができる
  • 抽象的な物事を理解することができる

 

どのようにすればそれらの力を高めることができるか、4名の生徒(高3生3名、高2生1名)と英語でディスカッションしました。わかりやすくするために生徒の名前をA~Dとし日本語でその内容についてお話します。

 

Aさんの回答

まずAさんは「成功者の話を聞く」と答えました。4名の中では最も的を得た回答だったと思いますが、「いつどこで誰の話を聞くのですか?」と質問すると答えることができませんでした。いろいろと話をしたのですが、「『成功の定義』について一度考えてみてください」と話しました。

 

成功とは何か。「レオナルド・ダ・ヴィンチが晩年に『私は何も達成していない』という言葉を残した」と知ったとき、個人的には大きな衝撃を受けました。2021年の出来事で、それ以来「成功」について考え続けていますが、答えはよくわかっていません。

 

Bさんの回答

Bさんは「本をたくさん読むこと」と答えました。本を読むことも非常に重要で的を外しているわけではないと思いますが、「私は今月5冊程本を読みましたが、Bさんは何冊本を読みましたか?」と尋ねると「0です。」と答え、「受験が終わったら読むつもりですか?」と尋ねると「読まないと思います。」と答えたので、「やらないことを言っても意味がないでしょう。」と伝えました。

 

C君の回答

C君は「魚を食べます。」と答えました。予備知識なしに「魚」という答えは出てこないと思いますが、少し予備知識を与え「魚食が脳に良い」という情報を知っていた上でこのように答えたのだろうと思います。「何の魚を食べるのですか?」と尋ねると「鯛」と答えたので「鯛にはそこまで栄養価がないですよ。」と伝えると「サーモン」と答えたので「鯛よりは栄養価が高いけれどもサーモンもそこまで脳に良いというわけではないですよ。」と伝え、「好きな魚と栄養価のある魚は違う」と伝えました。

 

魚はよくブレインパワーフードと言われますが、青魚(特にサバやイワシ)に含まれるEPAやDHAが血流を促し、記憶力や判断力が向上すると言われています。

記憶力を維持する!EPA・DHA効果とは? | 海から、健康 EPA life | 商品ブランド | 商品情報 | ニッスイ (nissui.co.jp)

 

 

かば焼きは味もついていておいしいのですが、焼いてしまうとEPAやDHAの栄養価が半減以下になってしまうので、できれば水煮の状態で食べることが望ましいです。家に50缶程買い置きがあるのでその生徒と一緒に食べようと思えばそうできるのですが、本当にそれをする意志があるのかどうかはあまり伝わってきませんでした。

 

 

D君の回答

D君は「自分の限界を知ること」と答えました。「どうやったら限界を知ることができるのですか?」と尋ねたのですが、答えられずに「1周したら答えてもらいます。」と少し時間を与えたのですが最後までその解は出てきませんでした。

 

個人的には「倒れるまで何かをすればわかる」というのが解でほとんどの人はそれを今していないし、したこともないし、それをすること自体が正しいことかどうかもわからない、そのように考えるのではないかと思います。「限界」という言葉はそこまで軽くはないと思います。

 

「頑張った」という言葉はあまり好きではないのですが、自分の中で「限界」に近づいたのは留学前にアルバイトを複数掛け持ちし、月に450時間~500時間を2年程働き、最高で月に510時間働いたときでした。1日4時間以上寝たことがほとんどなく、510時間働いた月は40時間ぶっ続けで働いたことが3回ほどありました。それを証明できるものはほとんどほとんどありませんが、残っているのはボロボロになった靴や服やズボンくらいです。

疲労で倒れたことも何回かありましたし、アパートの3階に住んでいたのですが3階までたどり着くことができずに2階の階段で寝てしまうようなこともありました。車も売り、スマホも持たずに、家族からもほぼ勘当されていた(自分に非があります)ので精神的にも肉体的にもきつかったのですが、学ぶことが多かった時期で、「努力自体にそこまでの価値はない。自分は周りに努力をさせてもらっている。」と気づかされた時期でもありました。

 

より限界に近い所で努力している人はいると思いますが、おそらく「限界」とはそういう状況を指すと思います。それが本当に出来るなら「限界」を目指してもよいかもしれませんが、出来ないなら言わない方が良い、限界はそんなに軽くない、個人的にはそう感じました。

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