最近のブログ記事は「精神論」に関するものが多かったですね。授業ではもちろんですが、プラクティカルな内容についても話しています。先週の授業でも
- 分詞の「分」が意味するものは?
- howeverを文中に入れる英文の書き方
- 英検準1級英作文のワードチョイス
などいろいろと話をしました。
分詞
分詞は苦手な生徒が多いです。不定詞、動名詞、分詞と学習が続きこの3つの項目は「準動詞」と一括りでまとめられることもあります。「不定詞」と「動名詞」はよくわかっているのですが「分詞」に関してはなぜか苦手にしている生徒が多いです。分詞は教える順序も重要で、このような順番で教えています。
- 分詞とは何か?
- 現在分詞と過去分詞
- 分詞の前置修飾と後置修飾
- 叙述用法
- 目的格補語の分詞
- 被害と使役のhave
- 分詞形容詞
- 付帯状況のwith
最も重要なのな「分詞が何か」という部分で、この部分を丁寧に解説すると「友達に自慢できそうです」と話している生徒もいました。
howeverの使い方
英検3級や準2級までは逆接の接続詞で"but"を使っている生徒が多いですが2級以降は接続詞では"although"、接続副詞では"however"や"nevertheless"を使います。接続詞と接続副詞の用法で困惑する生徒もいますが、すぐに理解できると思います。howeverは原則文頭において
- However, S V. (しかしながらSはVだ。)
このように使います。
オーソドックスなhoweverの用法ですが、文中にhoweverを入れる形がよりアカデミック調で、最近読んだ「日本人英語学習者による文中でのhoweverの位置の分析」という論文でも日本人の英語学習者が極端にhoweverを文頭に置く傾向があると書かれていました。
- It is true, however, that the economic outlook remains uncertain. (しかしながら、経済の見通しが不透明であることは事実だ。)
このように文中に入れる方法もあると知っておくと、表現の幅が増えるだろうと思います。
英検準1級英作文のワードチョイス
英検が間近に迫っており、英検準1級の英作文を書いてきた生徒がいました。一通りざっと読んでみて、「英検準1級の単語帳に出てくる単語4つと、文法書にでてくるような表現を2つ入れてみましょうか」と伝えると、「えっ!?えっ!?」と非常に困惑していて、その後様子を見ていると頭を抱え頭をかいていました。個人的には、その姿は良いなと思いましたが。
途方に暮れているようにも見えたので、「例えば、この文をこんな風に変えることができるでしょう」と話し、1文の中に英検準1級の単語帳にでてくる単語を1つ、高校の文法書で出てくる表現を1つ入れた英文をサンプルで書いてみました。
英検準1級を受験する生徒は正しい文法で英文を書くことができる生徒は多いですが、表現の幅が課題です。例えば似た意味の文も、単語を少し変えると受ける印象が大きく変わります。
- It is becoming popular around the world.(それは世界中で人気になりつつあります。)
- It is becoming a global trend.(それは地球規模のトレンドになりつつあります。)
- We need to do more things to protect the environment.(環境を守るために私たちはより多くのことをする必要があります。)
- More steps need to be taken to protect the environment.(環境を守るためにより多くの対策が講じられる必要があります。)
表現の幅が広がらない限り正しい文法や英作文のルールを守って英文を書いても13/16が上限で、12/16や11/16のような点数が続くのだろうと思います。生徒だけではなく、どう教えるか、私の課題でもあります。
授業時間内に授業を終わらせるために
授業の課題が時間内に終わらずに授業終了が遅くなったり別日に来てもらうことが多くなっています。「一生懸命取り組んで終わらなかった」というのはもちろん仕方のないことで、それで生徒を叱るようなことはありません。
別日に来ることになり明らかに不満そうな表情をすると「能力が低いからだろう」ということはありますが。
全員が一律の課題で、時間内に授業を終えられている生徒は3,4名程度で、学年でトップレベルの学力の生徒です。多くの生徒が30分~1時間延長となり、学校の定期テストで平均点を割っているような生徒は2時間ほど追加になることもよくあります。1時間程早く塾に来て取り組んでいる生徒が多く、毎週のように日曜日に補習に来ている生徒もいます。
授業時間内に課題を終わらせるためには、宿題でケアレスミスを減らすことが大切で昨日も英作文の課題に取り組んだ高2生高3生の生徒に「3人称単数の間違いを見つけるまで帰れない」と伝え、3人称単数の間違いを自力で見つけさせました。また、明らかに間違っているとわかっていながら適当に答えを書いている生徒は文法書や辞書で調べて直させた上で課題を提出させました。(昨日は多くの生徒の帰宅が遅れたと思いますが、そのためです。)
常に試験という気持ちで
昨日は英検準2級対策の英会話の授業で気の抜けた解答が2人,3人と続きました。1人がそうすると他の生徒も影響を受け気の抜けた解答になるので、続いていく様は見ていて興味深かったです。
「このトピックに英語で答えられた生徒から終わりにします。」と伝えると、その気の抜けた解答をした生徒たちがきちんとした英文で答えられていました。つまり、1回目に質問されたときには手を抜いていましたが、授業終了がかかると本気を出すという状況です。
「できるなら1回目からしっかりとやりなさい。」
「すべての質問が本番の試験と思って手を抜かないように」
そして厳しい言い方ですが
「そのように手を抜くから、下の学年の生徒にも抜かれていく」
そのように伝えました。