今日は1名の生徒から「数学がやばい」という話を聞かされました。何もわからないと話していて、「うん、うん。わかる、わかる。特に学校で使うプリントは解説も少なくて、本当に何が何だかわからないですよね。」とお手本のような共感で話ながら自身でも違和感があったのですが、セオリー通りに共感していたわけではなく私も数学には苦労させられ本当にそのように感じていました。「私もセンター試験の模試で高3の8月頃まで数ⅠAが30点台、数ⅡBが10点台でした。」と伝えました。実は少し話を盛っていて、数ⅠAはちょうど30点、数ⅡBは5点が正確な数字で、それぞれ5点程盛って伝えていました。
結局、最後の模試まで点数はあまりあがりませんでしたが、最後の模試から急激に点数が上がり、12月以降ほぼ毎日のように家で解いていた予想模試では、数ⅠAで8~9割、数ⅡBで7~8割を安定してとれるようになり、数学が日本史に次いで最も安定した点数を見込める教科に変わりました。
苦手が得意に変わったときに、12月半ば~12月下旬頃ですが、「ひょっとすると大学受験で勝てるかもしれない」というそれまでなかった感覚をつかみました。
センター試験本試では日本史・地学が9割を超え数ⅠAで8割程度、数ⅡBで7割程度の点数でした。本試では、少し失敗しましたが、文系で数学が苦手教科だったことを考えると7割超えは◎ではありませんが〇ではあったと思います。
単純なストーリーですが、人生を変えるような出来事でした。
高3の9月のある日ですが、文化祭のステージの練習で知人の家を訪れベッドに寝ころびながらギターを弾いていました。すると見慣れない数学の教材が彼の部屋の本棚に置かれていました。「N(知人の名前です)、この数学の教材見てもいいかな?」と尋ね教材を見せてもらうと体に激震が走り、2~3秒で「自分はこれで数学の点数を取ることが出来るようになる」と直感しました。問題数は少なかったのですが、1題1題の解説が詳しく、数学が全くわからなかった私でも理解できる程でした。その帰りに本屋へ走り、教材を購入し、その後数学に関しては使った教材はその教材のシリーズと予想模試のみでした。この学習法が正解かはわからないのですが、同じ教材の問題を3,4周解き、解法を覚えるという学習法で、インターネットで調べていると正しくもあり間違ってもいる学習法のようです。
苦手教科の見通しが明るくなると勉強にも熱が入り、その後平日は1日7時間(少なく見積もって)、休日は16~17時間は勉強をするようになりました。おおよそですが、数学が全学習時間の3~4割を占めていたと思います。本気で受験勉強を始めたのが9月の半ばで、そこから使い終わったノートが溜まり続けたのですがセンター試験までに使った総ノート数が140冊前後でそのうち数学が80冊前後だったことを薄っすらと覚えています。
今日は生徒に教材名までは伝えませんでした(その教材がたまたま私に合っただけかもしれませんし、教材名を伝えるとその本を使わないといけないというプレッシャーを感じると思ったので。)「本屋さんで解説の詳しい教材を探してみたらどうですか?」と伝えると、にこっと笑って「今日の塾の帰りに本屋さん寄ってみます。」と返答してくれました。
教材名を伝えるとやはりプレッシャーになるかと思いますが、ヒントは私の知人は東大に進学し今は教育最先端の国公立大学で助教授をしています。「東大生 数学 教材」と画像検索してみるといくらかは出てきますし、「東大生 数学 教材 一番」と検索するともう少し出てきます。「東大生が一番読んでいる数学書」をキャッチコピーとしているようです。
数学が苦手教科と話している生徒は多いですが、実体験から「数学は点数が上がりやすい教科」と感じています。そのほか点数が上がりやすい教科が「古文・漢文」で、上がりにくいと感じた教科が「英語と国語(評論・小説)」でした。地学は最後の模試でも70点程しかとれなかったのですが本試では95点でした。本当に何が起こるかわかりませんが、1つ言えるのが諦めれば終わりです。諦めない限り何かが起きる可能性はあります。