前回の記事では英検1級に合格した生徒の例を引き合いに出し「100の体力」「100の精神力」「100の知力」というお話を紹介しましたが、生徒の「100の体力」「100の精神力」「100の知力」を引き出すためには指導者は「1000の力」が必要と思っています。
別の生徒ですが、過去に英検準1級に合格した生徒と留学の話になり「将来海外の大学院に留学したいと思っていますか?」と尋ねると、「したいですけど、うちお金が…」と話していたので「自分で稼げばよいだろう」と伝えたことがありました。
私自身子どもの頃から英会話をやっていたり海外に興味があったわけでもなく、両親も決して留学に対してサポーティヴではなかったので、留学に対して両親からの援助はありませんでした。実家にいることも許されない程両親とは亀裂が入ってしまったので、家を出て複数アルバイトを掛け持ちし1日15,6時間程を毎日2年程そのような生活が続きました。
服も靴もボロボロで、スマホは解約しプリペイド携帯電話を使い、車も売り払い自転車での生活でした。
ただやりたいことをやっていたので美談にするつもりも不幸自慢するつもりもなく過去の1つの出来事です。
公園のベンチや街灯の明かりを使って勉強するような時期もありましたが、そこからでも海外の大学院へ進学することもできましたし英検1級に合格するこもできたので、両親がサポーティヴで十分な学習環境が与えられている学生が定期テストの点数が上がらないはずがありませんし、英検準1級に合格できないはずがないとも思っています。
英語力と試験の勝敗は部分的には重なっていますが試験の勝敗は「覚悟が決まっているか決まっていないか」、その部分が大きいと思います。親も子も直視したくない部分で「私馬鹿なんで」「うちの子は本当に要領が悪くて」と学力や能力に責任を転嫁しがちですが、知能指数に差がない以上最終的には努力するかしないかです。半端なことをしていれば「それでも本当に男か」と言われるようなこともあると思いますし、スマホやゲームの度が過ぎれば「肥溜めで糞転がしをするのが好きなのかな」と、ぎりぎりパワハラに該当しない最上級のような表現で辱めを受けるかもしれません。言われているうちが華で、見込みがなくなれば逆に何も言われなくなるかもしれません。
自分が決めた目標に対し自分の意思で自分の責任で前に向かって進む。というのが学習のあるべき姿ですが、実際、中学生や高校生にとっては難しいようで、それが当然です。今日の授業でも「英検準2級とか私無理です」と話していた生徒がいたので、「あなたがどう思おうが、私が合格させる」と伝え、時に強引に引っ張っていくこともあれば、昨日の授業では「(色々と勉強法を示した中で)その勉強で定期テストの点数上がりますかね」と話していた生徒がいたので「甘えるな。『上がる』ではなく覚悟を決めて自分の力で『上げる』んだよ」と自立を促すように、厳しいことを話した生徒もいました。
日々の学習の中、また年齢とともに覚悟は定まってくると思いますので(そうでないなら『やらされている』のだろうと思います。)、そのピークが来た頃に英検準1級や1級など高い結果が出ている生徒が多いように思います。
実際に、英検1級に合格した生徒は春先で周りが浮かれる中「他の生徒がやっていなくても俺はやります。」と話していてその翌月1級に合格しました。英検準1級に合格した別の生徒は「GRITの実績のために合格します。」と話していました。別の1名の生徒は「絵馬に英検準1級合格を書いてきました。」と話していて英検準1級に合格し、高3の10月頃の模試で学年1位(偏差値80超え)も達成しました。別の英検準1級に合格した生徒も「俺GRITに来ていなかったらどうなっていたのだろう。(まわりが辞めても)俺は最後までGRITでやり切ります。」と話していました。
前回の記事で英検準1級合格は進学校に通う全高校生の(おそらく)1%以下という話をしましたが、その1%の生徒が見ていた景色と同じ景色を見ることが出来ている生徒はほぼいないでしょうし、近づくことさえ出来ていない状態だと思います。
今週は何名かの生徒と英検1級や準1級、2級の話をしましたが、まだ目が曇っている生徒が多いようにも感じ、「自分の覚悟が英検準1級や1級合格のそれに達していない」と生徒自身が認識していると生徒の目を見て伝わった1週間でもありました。それを自覚することが合格の第一歩で、また浮き沈みもあるでしょうが、必ず合格させます。