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11と12の秘密

昨日の授業ではeleven(11)とtwelve(12)の秘密について生徒に話をしました。偶然ですが今日は11月12日、11と12が含まれていますので、eleven(11)とtwelve(12)の秘密についてお話したいと思います。

 

前回の記事で「時間」に関してお話しました。ここから話が始まります。

 

私が時間に関して考えるようになったきっかけは、10数年前に大英博物館で見た時計の展示で初期の時計から現代の時計まで様々な時計が展示されていました。大英博物館は2-3日かけなければすべての展示をみることが出来ない程の膨大な展示量ですが、時計の展示が最も印象に残っています。その際に、「いつ、時間の概念が生まれたか」とふと気になりました。

 

昨晩、風呂に入りながら考えていたのですが改めて考えてみても時間の概念は非常に人為的なものです。入浴や歯磨きのような人間の本質から生じたものではなく、日が昇る頃に起きて日が沈む頃に寝るという人間らしさに合わないもので、当時の人々はなぜ時間を発明する必要があったのだろうかと考ると非常に面白いです。

 

数字の歴史も非常に面白いです。これはあくまでも私の推測ですが、文字が発明される前、旧石器時代の頃の人々にとって5は重要な数だったと思っています。というのも、説明するまでもありませんが片手の指で数えられる数が5だからです。6以上の数字に関しては処理できる能力があったかはわかりません。実際に、「手+1」「手+2」と表していた文明もあるようです。おそらく23や45のような大きな数を処理する力はなかったでしょうから、片手の5が4つプラス3で23、片手の5が9つで45、そのような感じだったのではないかと思っています。(調べてみると3万年程前に、捉えた獲物の骨に刻んだ5本ずつの線のようなものが見つかっていて、この記事のライターは「五束法」と呼んでいますが、この線刻が記数法の始まりのようです。)

数は人間の発明か自然法則か|数の起源と動物の数認識能力

 

ここからも私の推測ですが、両手を使って表すことのできる10も重要な数字だったのだろうと思います。ただ、10を基準に数を捉えることができるということは認知能力も上がっていますし、数を表す明確な方法(数字)があったのではないかと思っています。また、5-6世紀頃まで数字の0は発見されていなかったので0を使って10を表すことができませんでした。0の概念がない中で10を表すとはどういうことかと現代の私たちには理解が難しい部分もありますが漢字でも「一(いち)」に線を一本足して「十(じゅう)」、ローマ数字でも「Ⅰ(いち)」に線を一本足して「Ⅹ(じゅう)」と表していますのでアラビア数字(0,1,2,3…9)の表記法がその矛盾を感じさせるのかもしれません。0がない世界で大きな数字を表すのは特にローマ数字で困難を極めたようです。(ちなみにアラビア数字はインドで発明されアラビアを経由してヨーロッパにもたらされたのでアラビア数字と呼ばれています。西洋文化が絶対という社会でアラビア数字が比較的早く受け入れられたのは、それだけローマ数字の表記法に問題があったのかもしれませんね。)

 

12」「60」も私たちにとって重要な数でした。12が重要になった理由は4本指(英語ではfour fingers and a thumbと親指と残りの指を分けて認識しています)それぞれに3つの関節がありそこから12進法を使い始めた文明も存在します。また、紀元前3,000年頃時間の概念が生まれ、「12」「60」がさらに重要にな数字となったことは想像することができます。

 

その中で生まれたのがeleven(11)とtwelve(12)です。13以降はthirteen(13), fourteen(14)とthreeやfourなどの数字とteen(10)を組み合わせて表しますがelevenとtwelveは例外です。先ほど10と12が重要な数字だったとお話しましたが、10を基準とした場合11と12をどうするかという所からeleven10に1余る)、twelve10に2余る)と2つの特別な数字の表記が生まれたようです。

 

また、13は西洋文化では不気味な数字と認識されているということは知られていますが、美しい12の後にくる数、さらに奇数、素数ですので13に対してネガティヴな感情を持っていたこともなんとなく理解することができます。(漢字で「数」と書くように、英語の"odd"は「2で割り切れない数」、そして「奇妙な」という意味もあります。割り切ることのできない数に対してネガティヴな感情を持っていただろうことが単語の意味から伝わります。)

 

と、どこの大学の過去問かは覚えていませんが、このような内容の長文を入試問題で読んだことがありました。binary numeral system(2進法)、decimal system(10進法)など難しい単語が脚注なしで出題されていて生徒も驚いていましたし、時間や数の概念自体当たり前で考えたことがなかったので解きにくかったですと話していた生徒もいました。

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