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【英作文】和歌山県立医科大学(2014年度)

今回は和歌山県立医科大学(2014年度)和文英訳の問題を解きました。和医大の和文英訳は全ての大学の中でも上位レベルです。

 

授業では基本的には生徒が書いた英作文をベースに適切な表現そうでない表現を伝え修正していますので授業で解説しない内容も記事に多く載せています。授業でここまで詳しく解説すると消化不良を起こしますので、記事を読んでゆっくり復習してもらえればと思います。

 

問題

 

  • (1)日本列島の温度が平均一度上がると、全国の電力需給が350万キロワットも増えるそうだ。
  • (2)この数字にはクーラーの普及が一役買っている。
  • (3)午後、関東地方では一時、広い地域で停電があった。
  • (4)暑さにうだって扇風機やクーラーを使う人が急増し、電力を供給する側が対応しきれなくなった。
  • (5)ひととき、電車の運行が乱れ、道路の信号機の光が消えた。
  • (6)ビルのエレベーターに閉じ込めらる人があり、銀行や病院のコンピュータが混乱した。

 

実際に書いた英文

 

  • (1)It seems that if the average temperature in Japan rises by one degree, nationwide electricity supply and demand will increase by 3.5 million kilowatts.
  • (2)This results from the widespread use of air conditioners.
  • (3)In the afternoon, there was a temporary blackout in the vast Kanto region.
  • (4)The number of people using fans and air conditioners soared due to the heat, and electric power companies were unable to keep up with demand.
  • (5)Meanwhile, train services stopped, and traffic lights didn’t work.
  • (6)Some people were kept inside elevators in buildings, and computers in banks and hospitals were also disrupted.

 

解説

 

(1)

  • 「~度上がる」⇒ "rise( increase ) by ~ degree" 差を表す"by"を忘れずに
  • 「需給」 ⇒ "supply and demand"  日本語と逆になる、と覚えていたのだが後にインターネットで調べてみると"demand and supply"というものも多く見かけた。

 

(2)

  • 「この数字は・・・一役買う」 ⇒ 「これは~のためである」 "This is due to~"がファーストチョイス。今回に関しては後半でdue toを使用するので"result from(~の結果である)"を選択。
  • 「普及」 ⇒ 「広範囲での使用」と解釈し"the widespread use of ~" 「普及する」は頻出の表現なので2,3パターンで書けるようになりたい。 

 

(3)

  • 「一時的な停電」 ⇒ "a temporary blackout"
  • 「~の広範囲の地域で」 ⇒ "in the vast ~ area" ここの部分は書き方色々ですね。
  • 「~地方」 ⇒ 行政区分を指すときは"district"、地理的区分を表すときは"region"、一般的な「地域」を指すときは"area"

 

(4)

  • 「暑さにうだって」 ⇒ 「暑さのために」と解釈し"due to the heat" 暑さを強調するときは"the oppressive heat"のように"oppressive"を用いる。
  • 「急増する」 ⇒ これも様々な書き方がある。"increase suddenly"のように動詞+副詞で書くこともできるが、"soar"や"skyrocket"のように一語で表すことも可。今回は"soar"を選択肢したがsoarのもともとの意味は「高く舞い上がる」。原義はしっかりと押さえておこう。
  • 「電力を供給する側」 ⇒ 「側」を"side"と訳すと難しい。電力を供給する側とは電力会社を指すので"electric power companies"を選択。
  • 「対応しきれない」 ⇒ 「需要に追いつくことができない」と解釈し"keep up with demand"を選択

 

(5)

  • 「ひととき」 ⇒ 若干ニュアンスの違いはあるが"for a while""for the time being"どちらでも可。"meanwhile"は「その間」という意味で停電の間という意味を持たせて使うこともできるが、"for the time being"が最適だったかと思う。
  • 「電車が乱れ」 ⇒ ここからが難しい。次の文でも「乱れる」が出てくるので同じ単語の使用は避けたい。「電車の運行が乱れる」=「電車がストップする」と必ずしもそのように解釈することはできないかもしれないが、次の文で"disrupt(乱れる)"を使いたかったのでtrain services stopped(電車がストップした)"を選択。
  • 「道路の信号機の光が消えた。」 ⇒ 間違えても"disappear"や"vanish"を使わないように。"Traffic lights disappeared."と書くと「信号機そのものが消えた」という意味になる。「信号機が作動しなかった」と解釈することができるので"Traffic lights didn't work."で十分。細かいが"traffic lights"のsをつけ忘れないように。「道路の」に関しては信号機があるのは基本的は道路なのでわざわざ訳す必要はないかもしれない。

 

(6)

  • 「閉じ込められる」 ⇒ "trap"がファーストチョイスだが、もしtrapが出てこない場合"be kept inside ~"でも代用可。後に調べてみると"get stuck in"という表現を用いた英文が多かった。
  • 「コンピュータが混乱した」 ⇒ システムが混乱するというときに用いる単語が"disrupt" オックスフォードやロングマンの英英辞典で用例を確認してみてください。

 

disrupt verb - Definition, pictures, pronunciation and usage notes | Oxford Advanced Learner's Dictionary at OxfordLearnersDictionaries.com

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