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2024/04/18

 

冠詞・可算/不可算名詞

 

今週は何名かの生徒と冠詞や可算・不可算名詞について話をしています。中学1年生の最初に学習しますが、冠詞と可算/不可算名詞が英語学習で最も難しく、中1の生徒にも「中1~高3共通してaやtheの間違いが一番多いです。」と話しました。

 

高1の生徒とはa countryとthe countryの話をしました。何の脈絡もなく、a countryと出てきた場合は「国」、the countryと出てきた場合は「田舎」という意味になると教え、このtheが「対比のthe」と教えました。(the cityとthe countryと2つの物を対比させるときに使うtheです。

 

また、同じ生徒ですがvary from person to person(人によって異なる)という表現を学習し「この表現に違和感がないですか?」と尋ねました。personは可算名詞ですので文法のルール上、a personとaをつけるかpersonsとsをつけるかpersonの複数形peopleを使わなければなりません。実ははっきりとした理由はわからないのですが、1つの可能性は「音」です。特にフランス語に顕著ですが、発音のしやすさで文法のルールが変わることがありますので、「発音のしやすさから文法のルールが変わっているのかもしれませんね」と話をしました。

 

高3生の生徒が英作文でspace(宇宙)という単語にtheをつけていて「このtheは不要です」と伝えると、「theって何なんですか」と話していました。2度目に出てくるものや特定のものに対して使うtheは非常にわかりやすいです。This is a pen. The pen is ~.このような文で用いられるtheです。the very (まさに~)、the only (唯一の~)、the 最上級(一番~)、the same(同じ~)これらのtheも特定していたり限定しているのでわかりやすいです。

 

わかりにくいのが、the sea(海)やthe countryなどのtheで、「どうしてここでtheが出てくるの?」というタイミングでtheが使われていることは多いです。まず先ほど説明した「対比のthe」、そしてthe seaやthe sky、the environmentのグループの「環境のthe」、そしてthe computer「コンピュータ(というもの)」など発明品などの前によく置かれる「総称のthe」もあります。もっとあるのかもしれませんが、theの感覚も非常に難しいです。

 

spaceの話に戻りますがspaceは数えることのできない名詞のためtheをつける必要はありませんしspacesとすると文法的に間違いです。不可算名詞の捉え方としては、「実体が見えない。イメージできない」という感覚で参考書によっては「不可像名詞」と解説されている場合もあります。例えば、「幸せ」は人によって異なりますし、幸せが何かと見えるものでもありません。したがってhappinessは不可算名詞になります。ただし、「幸せな感情」「怒りの感情」「喜びの感情」などの感情はイメージすることができ区分することができるのでa feeling of happinessのように可算名詞扱いとなります。

 

spaceの話に戻りますが、宇宙空間としてのspaceは不可算名詞ですが、別の宇宙を意味する単語のuniverseは可算名詞です。ここまで来るともうパニックですね。辞書でも「可算名詞」を示すCと書かれていますし、NASAの記事を読んでいてもてthe universeとtheが用いられています。

Galaxies - NASA Science

 

このtheはおそらく総称のtheで宇宙に存在するすべてのもの、星やさまざまな銀河系、ブラックホール、そのようなものを総じての「宇宙」という意味です。したがって宇宙空間を意味するspaceと異なります。また、universeを可算名詞として用いる場合は「小宇宙」となっていて、画像検索するとわかりやすいですが、各銀河系を指す際に用いるのだと思います。

 

このaやtheの説明はある程度は文法書にのっていますが、深くその感覚的に身につけようと思うと「意識すること」だと考えています。例えば、GRITではPRISMというケンブリッジ大学から出版されているリーディング教材を使用しています。

 

IELTS指導の第一人者の島津先生もPRISMを絶賛されていて「この教材を高校時代に使っていれば人生が変わったかもしれない」ともお話されています。GRITの生徒も毎年かなり多くの生徒が「この教材滅茶苦茶良いです」と話しています。

【2022年度】おすすめのリーディング教材|嶋津幸樹 Koki Shimazu (note.com)

 

長文のトピックが興味深いというだけでなく、英文が考えられていて美しいと感じることもあります。例えば同じ1つの長文の中にhuman activity(人間活動)とactivityを不可算名詞として使っているものと、human activities, such as ~ and …(~や…のような人間活動)のようにactivityを可算名詞として使っているものもあります。意識すればこの違いに気づくことができるかもしれませんし、この違いに気づかせるようにあえて可算・不可算を使っているのではとも思います。そういった違いに気づき、疑問を持ち、調べ、質問し、そうやってaやtheの感覚が身につくのではないかと思います。

 

the happiest day in your life

 

中2の生徒の文法のテストを採点しているとthe happiest day in your lifeという表現があったので、特に深く考えることなく"Can you talk about the happiest day in your life?"と質問するとその生徒は10分程答えることができませんでした。「じゃぁ先生だったらなんていいますか」と逆に質問されたのですが、英語で「もし13歳の時に戻るなら、川で溺れていた子供を助けたときです」と話しました。英語で伝わっていなかったので途中から日本語に変えました。

 

表彰となると面倒なのでその場にいた人が動転していてその隙に家に帰っていたのですが名札で特定され学校へ報告されていました。厳密には川で溺れた子を助けたわけではなかったのですが、学校にもそう伝わってしまっていて話がややこしくなりそうだったのでそういうことにしていました。

 

人に話すようなことではありませんので生徒から吹っ掛けられなければ話すことはなかったかもしれません。

 

ちょっとしたアドバイスですが、「私たちの生活は物やサービスが溢れ幸せの感覚が薄れていると思う」と話した上で「(様々な研究の結果)自分のために何かをするよりも人のために何かをした方が人は幸せになれるらしいです。今年1年人のために何かをしてみてください」と話しました。

 

勉強や仕事も「自分のために」とその気持ちばかりではつまらないかもしれませんが、今まで受けた恩を返したいという気持ちや学んだことを社会にどう還元するか、それを生かし貢献するか、そう考えるともっとよくなるかもしれません。

 

イソップ童話の「3人のレンガ職人」のお話が有名です。

◆「3人のレンガ職人」のイソップ寓話から働くことの意味を考えてみた。 (central-engineering.jp)

 

河野玄斗さんの著書「シンプルな勉強法」でも「3人のレンガ職人」の話は紹介されています。

 

自身もセンター試験の2週間程前からは「良い点をとって両親に恩返しをしたい」という気持ちが強く、最後はその力が後押ししてくれたようにも思います。

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