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英検準1級・1級合格、難関大合格、語学留学、海外大学院進学を目指す和歌山市の英語塾・英会話教室

近道はない

今週は外部の方や生徒から私の英語についてポジティヴなフィードバックをいただきました。能力的なものは何とも言えないですが、会話をポジティヴなものにしようとしてくださった配慮が嬉しく感じました。

 

周りの方はどのように感じているかはわからないですが、私は自身が英語が得意と感じたことは一度もありませんし、今も英語を苦手と感じています。例えば、受験勉強を始めたのが高3の秋前で塾の先生に単語テストを出してもらい"discover"の意味を答えることができずに「そんな単語もわからないのか」と言われたことを覚えています。英語学習を始めたのは大学4回生で、当時初めて受けたTOEICは330点(英検3級~準2級レベル)でした。姉からは「家の外の人に聞こえたらかっこ悪いからそんな下手な発音で大きい声で英語を話さんといて」と言われたこともありました。

 

作り話のようで嫌味に聞こえてしまうかもしれませんが、決して英語が得意だったわけではなくどちからと言えば苦手教科で、英語を苦手としている高校生と変わらない(過去は)ごく普通の受験生で、現在はごく普通の英語指導者で、英語学習者です。

 

ロンドンでのワーキングホリデーでイギリスと英語に恋に落ちイギリスの大学院を目指すことになりましたが、語学力やビザ、学費や滞在費の関係で一度イギリス留学を断念しフランスの大学院を目指した時期がありました。和歌山から京都のフランス語学校へ通い、1年半程の学習でフランス語検定準2級に合格(2級は1次試験合格)しました。

 

その期間は英語学習は中断していたのですが、結局フランスの大学院も断念し、再度イギリスの大学院へ目指すことになりました。英語力もそうですが、ネックになったのは学費や滞在費で、車を売って、スマホも解約し、5,6年プリペイドの携帯を使っていました。

 

キャリア設計や目標が曖昧で中途半端で一貫性がなく、親からも勘当され衣食住もまともにできない生活が2年程続きました。

 

手袋をはめたことや防寒着を着たこともありませんでしたし、英語の仕事だけでなく工場の仕事やピザのデリバリー、飲食店、早朝の清掃のアルバイトをしたこともありました。1か月で平均500時間以上働き、40時間程ぶっ通しで働いたことも何度かありました。それがまた2年間程続きましたので、3-4年英語学習から離れた時期がありました。

 

体力的に余裕のない中で、何とか力を振り絞って学習していたのが単語で、以前何かの記事で「公園でも街灯の下でも勉強はできる」とお話しましたが、それは実際に私が経験したことで、パス単1級は常に持ち歩き、小雨の中でも、月光の下でも、学習していました。

 

日本国内で英検1級に3回不合格だったのですが、自分が目標としていたイギリスで英検1級を受験し合格させてくれたのは天運のおかげとも思っています。その後、イギリスの院も卒業しましたが、回り道もしましたし、ゴールが遠すぎてどこへ向かって努力すれば良いのかと苦しい思いをしたこともありました。その過程でどれだけ自分が傲慢か、どれだけ周りの方から支えてもらったかということも気づかされました。

 

この仕事をしているとよく言われる「生徒に寄り添う指導」が私はまだよくわかっていないのですが、その生徒の英語力とゴールまでの距離に差があり、生徒が本当にそこにたどり着きたいと思って学習したいと思っているのであれば力になりたいと思いますし話をしているとその思いのようなものは伝わります。最近1名の生徒に対して「力になりたいと思っています。」と伝えました。

 

ただ最近では「効率的」「合理的」と話している生徒も多いですし、「この程度で?」というレベルで音をあげる生徒もいます。別の一名の生徒に「エベレストの登山は平らな道が続くと思いますか?」と問いかけましたが、効率的に合理的にできるだけ短時間で楽にエベレストに登頂する方法などないと思います。特に高2生や高3生は英検準1級や大学入試が控えていると思いますので目標を見失わず、苦難を受け入れそれを楽しむ覚悟で、それぞれのエベレスト登頂を目指してください。

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