IAE 英語塾GRIT

英検準1級・1級合格、難関大合格、語学留学、海外大学院進学を目指す和歌山市の英語塾・英会話教室

春期講習の振り返り

今日は3月から続いた春期講習の最終日でした。12月から冬期講習、春期講習と続きましたのでこの半年「英語漬け」という生徒も多かったのではないかと思います。完走した生徒の皆さん、お疲れ様でした。保護者の皆様も連日のご送迎、誠にありがとうございました。

 

それぞれの思いや目標があったと思いますが教える側としてはこの半年で「英検の級を1つ上げる」「共通テストの点数を20点上げる」「文字に真剣に向き合わせる」という意図を持って冬期講習、春期講習の学習内容を考え、学習に取り組んでもらっていました。

 

今回の記事では特に英作文に焦点を当て、春期講習の振り返りを行いたいと思います。

 

英作文

 

まずGRITの生徒が抱えている問題が「英作文」です。特に最近では英検準1級で合格点を超えられる生徒が減ってきていて、さらに次回の英検から要約問題が追加されるので英作文は早急に対応しなければならない課題でした。過去の生徒は英作文を得点源にしていた生徒が多くなぜ近年英作文がボトルネックになり始めたかは私もわかっていません。1つの理由としては2020年頃から英検の英作文ではAIが採点を行うようになり判読できない文字は機械で読み取ることができなくなった(可能性がある)、また別の理由としては英作文はテクニックで点数が上がるところがあるので和歌山の学生が気づかない所で他府県の学生のレベルが上がっていてそれに気づいていない、また別の理由かもしれません。

 

学習の様子

 

毎回のことですがスタートは低調なことが多いです。単語テストで不合格の生徒が多く再テストの生徒も多かったです。英作文に関しても、「3語以上判読できないアルファベットがあると書き直し」という厳しいルールを課しましたので、丁寧に文字を書いている生徒が多かったです。ただ、大きな問題点が文字や学習へのこだわりが欠けていたという点です。

 

当然かもしれませんが、ほとんどの中高生にとって「冠詞のaやthe」「単数と複数」「可算名詞と不可算名詞」「現在形や現在完了の使い分け」は小事でこの程度という気持ちで書いている生徒が多いのではないかと思います。実際にAIで点数がつけられ気づいた生徒も多いと思いますが、この小事と認識している間違いも3つ間違いが含まれると文法で1点減点されます。仮に英検の英作文で文法が2/4と3/4ではCSEスコアで大きな違いがあり合否がわかれる要因になります。

 

これは英検だけでなく大学入試でも当てはまります。例えば大阪公立大学の入試問題では大問1つが英作文ですが、英語の先生が書くような英作文、英検1級の学生が書くような英作文を書くことができる受験生はほとんどいないだろうと思います。違いは先ほどお話した基本的な部分、一般の学生が小事と認識している間違いの差だと私は考えています。

 

ただ、さすがGRITの生徒で学年が上の生徒、学力が高い生徒はそこに気づき修正しようとしてくれていた生徒が多くいました。講習が始まってすぐの頃は比較的時間内に授業が終わることが多かったですが、後に進むにつれ終わる時間が遅くなっていたのは生徒が必死で良い英作文を書こうと推敲を重ねてくれていたからです。中には度を超すほど推敲を重ねていた生徒もいたので、「もう少し肩の力を抜いてね」と声をかけた程でした。

 

語彙

 

英検の英作文では「文法・語彙・内容・構成」のこの4つの観点で点数がつけられます。文法は先ほどお話した内容が中心です。関係代名詞や不定詞の構文などは使うことができればbetterですが使わなくても英作文は書くことができますので、「冠詞のaやthe」「単数と複数」「可算名詞と不可算名詞」「現在形や現在完了の使い分け」実際のところはこのあたりが学習のポイントです。語彙に関しては、「そのトピックのキーワードを使うことができるかということ」と「同じ単語を繰り返さないこと」、例えば「たくさん」という意味の"a lot of"を文中で何回も繰り返し使っている生徒がいましたが、"a lot of"の言い換え"plenty of""numerous""a variety of""a large amout of""a number of""considerable""substantial"こういった単語が適切に使えているか、そういった部分がポイントになります。この部分に関してはすぐに身につくものではありませんし、試行錯誤しながら身につけるものですので少しずつ改善していく内容です。

 

内容

 

今回の講習では教材を用意し「内容」の部分で生徒が的を外さないよう工夫し学習に取り組ませました。したがって極端に的を外した内容を書いている生徒はいませんでしたが実際の試験ではもちろん手元に教材はありませんので、普段の学習、学習というよりも普段の心がけが重要かもしれません。扱ったトピックとしては「優先座席の是非」「救急車に料金を課すべきか」そういった内容でしたが普段の我々の生活と関連しているものも多く、なんとなく生活しているか、意識して物事を見ているかで大きな違いがでるのだろうとも思いました。

 

また、1名の生徒に「このような教材に書いている内容は常識の内容が多いです。もし自分の考えと教材のアイディアに乖離があるならそれを埋める努力をしなければなりません。そもそも英作文やスピーキングの試験はアイディアの独創性を見られているわけではなく、ごく当たり前の内容を適切な英語と適切な構成で、モデルアンサーに近いものを書くものです」と伝えました。

 

構成

 

「構成」に関してはわからない部分が多く、「イントロ⇒ボディ①⇒ボディ②⇒コンクルージョン」と適切な順で英文が書くことが出来ているにも関わらず実際の英検では2/4、準1級受験生では1/4という生徒も過去にいました。今回の講習で生徒の300以上の英作文をパソコンに打ち込んでレイアウトを整えたりAIのフィードバックを読んだりしていたのですが、「打ち込みやすい英文は構成の点数が高い」ということに気づかされました。

 

今日は1名の生徒に「○○さんの英作文は打ち込みやすかったです。流れるように打ち込むことができました。」と話しました。構成が良いと感じた英作文の1つ目のポイントが適切な場所に適切な内容が書かれているということです。例えばボディの1文目で書くべき内容、ボディの2文目で書くべき内容、ボディの3文目で書く内容はある程度決まっているのですがその内容がその場所に適切に書かれている場合非常に打ち込みやすいと感じました。2つ目のポイントとしては、情報に過不足がないということです。文字数を稼ぐために無駄な文が入っている場合もありますし、アイディアが出てこないために英文が欠けているようなものもあります。過不足なくしっかり書くことができている英作文は打ち込みやすく構成で4/4の点数がつけられているものが多かったです。

 

英作文の学習に対して新たな気づきがあった生徒も多いのではないかと思います。

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